いろどりの家のコンセプト
いろどりの家のコンセプト

いろどりの家のコンセプト:パッシブデザイン 2

エコ住宅は小さい方がよい
そろそろ建物の躯体の性能についてお話していきたいところですが、
その前に基本的なポイントを抑えておきたいと思います。
断熱性能を上げるというと、断熱材を厚くして、サッシの性能をあげて、
設備を・・・と考えるかと思いますが、
建物の形状、大きさによって断熱性能が変わるということを知っておきたいと思います。

まず、断熱性能とは一体どういう意味かというところからになりますが、
簡単に言うと、建物の熱の逃げにくさのことです。

これを従来、日本の省エネルギー基準では熱損失係数Q値という指標を使い、
その数値は小さいほど断熱性能が高いことになります。

では、具体的にQ値はどのように求められるかというと、
外気と室温の差が1℃の際の床平米当たりの熱損失ということで、
建物の屋根、外壁、床や基礎、開口部(窓)、換気の
それぞれからの熱損失(熱の逃げ)の合計を床面積で割ることで、
求められます。この値が、次世代省エネルギー基準では地域ごとに値が定められているわけです。
ちなみにこの北摂エリアはⅣ地域として、Q値2.7と定められています。

そして、今年2013年10月から施行される予定の改正省エネルギー基準では、このQ値に代わり
外皮平均熱還流率UA値という指標を使うようになります。

これは、Q値と同じく熱の逃げにくさを表すもので、数値が低い方が性能が高いことも同じなのですが、
Q値に対して、UA値は建物の屋根、外壁、床や基礎、開口部(窓)からの熱損失の合計を
外皮、つまり建物の表面積で割った値となります。
今回の改正省エネ基準の地域区分では 5,6地域となり、基準値は0.87W/㎡・kとなっています。
また、外皮平均日射熱取得率、一次エネルギー消費量という指標も使われます。

余談でしたが、この基本的なことを踏まえた上でイメージして頂きたいのですが、
外皮の熱還流率が同じ場合、同じ床面積の建物でも、建物の表面積が多いほど熱損失が大きくなるということです。
表面積が大きい方が、熱損失が大きくなるということの例えとして、空冷エンジンの放熱フィンを大きくしたり、
増やすことで表面積を大きくし、熱を逃がす原理になっていることを考えるとイメージしやすいでしょうか?
極端な例えでしたが、住宅も表面積が大きい方が熱が逃げやすくなるということです。
逆に断熱性能=熱の逃げを少なくするには、表面積が少ない方が有利となり、コの字型など変則的な形状よりも
平面は正方形に近く、総2階建てのような形状の建物の方が理論的には良いということになります。
しかし、意匠的に断熱性能だけで設計することも難しいので、壁や開口部の性能を高めたり、設備をよくすることで、
熱損失を少なくするという工夫をすることになります。これもバランスよく設計するということが重要となります。
断面的に間取りを考える
小さい方がよいと言っても人が生活する空間を小さくするという意味ではなく、
廊下を減らしたり、スペースの無駄を省くことです。
リビング内階段にすると、吹き抜けができて寒いというイメージをもつ方もいるでしょうが、
これは高断熱・高気密では、むしろ家全体の空気を循環させるためには好都合で、
少ない台数のエアコンでも十分に冷暖房が出来るようになります。
暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へいくことは、誰もがしっている当たり前のことですが、
吹き抜けのある空間の上部には冷房用のエアコンを、そして下部には暖房器具を設置することで、
効率よく家全体を少ないエネルギーで快適な空間にすることが出来ます。
別に記載しますが、下部の暖房については、床下に設置したエアコンが理想的です。
また、前述した北側の天窓による採光、換気についても断面的に間取りを考えることが要求されます。

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